苦難にこそ感謝を
「憂(う)きことの なおこの上につもれかし 限りある身の 力試さん」(熊沢蕃山作)という歌があります。
つらいことや苦しいことに対して、それを歓迎し自分の力を試してみようというとても前向きな歌です。
「艱難(かんなん)汝(なんじ)を珠(たま)にす」ということわざもあります。
これは、つらいことや苦しいことこそが、人を鍛え成長させるという意味です。
このような先人の教えが真理であることが、霊界からの通信をまとめた『シルバーバーチの霊訓』でも述べられています。
いかなる体験も魂の成長にとっては何らかの役に立つことを知ります。
その認識のもとに一つ一つの困難に立ち向かうようになり、首尾よく克服していくことでしょう。
そのさ中にあってはそうは思えなくても、それが真実なのです。
あなた方もいつかは私たちの世界へお出でになりますが、こちらへ来れば、感謝なさるのはそういう暗い体験の方なのです。
視点が変わることによって、暗く思えた体験こそ、そのさ中にあるときは有難く思えなくても、霊の成長をいちばん促進してくれていることを知るからです。
今ここでそれを証明してさし上げることはできませんが、こちらへお出でになればみずから証明なさる事でしょう。
(引用:シルバーバーチの霊訓〈6〉
より)