「上善如水(じょうぜんみずのごとし)」という新潟の銘酒(白瀧酒造)があります。

この「上善如水」の語源は「老子」の「上善は水の如し」という言葉にあります。

そして、この言葉は次のように続きます。

上善は水の若(ごと)し。

水は善(よ)く万物を利して争わず、衆人の悪(にく)む所に処(お)る、故に道に幾(ちか)し。

最も善い生き方は、水のようなものです。

水は人間や動物、植物などのあらゆる物に恵みを与えながら、みんなが嫌がる低いところに落ち着きます。

だから、人の目標とする道に似ているのです。

私たちも、他人や動物、植物のためになることを行い、なお、腰は低く謙虚に他人の嫌がることを率先して行うことが、大切だと思います。

このような他を利する、すなわち利他の行いが、結果として私たちの人格の向上、そして幸せにつながるのだと思います。

また、川の水は、普段はあらゆる物に恵みを与えながら、みんなが嫌がる低いところに落ち着きますが、台風などの時には荒々しいほどの力を発揮して、あらゆるものを破壊することもあります。

私は、本当の謙虚さや腰の低さというのは、水のように力強さを秘めたものであることが理想だと考えます。

でなければ、謙虚さや腰の低さは、単に軟弱ととらえられてしまう可能性があるのではないでしょうか。