あるアメリカ人が書いた『天才』という本の中に、一つの調査結果が出ています。

1990年代の初め、ある心理学者のベルリン音楽アカデミーの教授の協力を得て、アカデミーで学ぶバイオリニスト志望の学生を三つのグループに分けて調べたものです。

  1. 世界的なソリストになれる可能性を持つ学生
  2. ”優れた”という評価にとどまる学生
  3. プロになれそうもなく、学校の音楽教師を目指す学生

初めてバイオリンを手にした時から何時間練習をしてきたか、の質問に対して、5歳から2、3年間はどのグループも似たり寄ったりです。

8歳になると練習時間に差が出始めます。

10歳になると、第1のグループはより上手になりたいという強い決意で練習にのぞみ、その練習時間は1万時間に達していました。

これに対して”優れた”グループは8千時間、音楽教師志望グループは4千時間を上回る程度でした。

この事実から『天才』の著者は、「世界レベルの技術に達するには、1万時間の練習が必要」と結論付け、これはバイオリニストに限らず、作曲家、ピアニスト、さらにはスポーツ選手、作家など、あらゆる分野に当てはまる、と明言してます。