北川八郎さんのセミナーに参加したある大手企業の部長さんの話です。

その部長がセミナーの後に、北川さんのところに来て、「あなたから部下への怒りは大きな罪である」と教えられて、最近やたらに怒りすぎていることに気づきました。

それから社内でむやみに怒らないように気を付けていたいたのですが、何か腹が収まらない。

そこで、休みの日の犬の散歩のときに、犬に文句を言うのなら罪にならないだろうと思い、自分の家の犬に「何をしているんだ、バカたれ」みたいな感じで文句と怒りをぶつけていました。

すると、何とひと月ほどで犬の頭がハゲてきました。

犬も何かオドオドビクビクしてきました。

それを見て部長は深く反省しました。

「今までなんとおおくの部下を傷つけてきたことか・・・。言葉の分からない犬でさえこんなになるのに、人様をよく考えもせずに怒って、ストレスを発散してきた。それが逆に自分のイライラの元となっていたのかもしれない。私の心にある不安が原因だったのではないか」と。

部長は、自分のもとを去っていった部下たちに両手をついて謝りたい気持ちになりました。

それからは自分の過ちに気づき穏やかに過ごそうと心がけてきたのです。

すると、部下が安定し、とても和やかになったのです。

(参照:繁栄の法則 その二

怒りは、人を傷つけるだけでなく、自分も傷つけてしまいます。

怒りだけでなく、不安、悲しみ、妬(ねた)み、などの感情も自分にとってマイナスの影響をもたらします。

このような自分にマイナスの影響を及ぼす感情をいかに克服して、穏やかな心を維持できるかが人としての修行になるのです。

怒りや不安、悲しみ、妬みといった感情が全く湧き起らないようにすることは、ほぼ不可能です。

ポイントは、そのような感情が沸き起こってきたときに、その感情に囚われないようにすることです。

ちょうど、新幹線の窓から外の景色を眺めている時のように、マイナスの感情に注意をとどめることなくやり過ごしてしまうのです。

このような訓練をしていると、マイナスの感情が沸き起こってきても、その感情に囚われることが少なくなり、穏やかな心を維持することができるようになります。