お金持ちになる人
今、小さな島で暮らしているとします。
島には山から絶え間なく清流が湧き出て、海へ注いでいます。
生きていくためには、作物を作らなければなりません。
そのためには水が必要です。
そこで、川から水をひくことにします。
コツコツと水路を掘り、田畑を潤(うるお)すことに成功します。
すると、周りの人たちも同じようにして自分の田畑に水を引きます。
ところが、中には怠け者がいて、水路を造ろうとしません。
当然の結果として、田畑は枯れて収穫はゼロです。
一方で、更にコツコツと努力して大きな水路を造り、余った水を貯水池に蓄える人がでてきます。
そして、近所の怠け者を雇って田畑を耕作させます。
更に隣接する田畑を買い占め、その所有者を労働者として雇い始めます。
こうして、お金持ちになるのです。
人一倍働き、努力した人だけが、 お金持ちになることができるのです。
金は天下のまわりものと言われますが、お金の流れを自分の方に引き寄せることはできます。
コツコツと人一倍働いてお金を稼ぎ、稼いだお金で新たな土地を買い(投資)、人を雇うことで給料を払うというように、稼いだお金を貯め込むのではなく、人のため、世のためにお金を使うことによって、お金の良い流れを創り出し、出ていったお金がまた自分のところに戻ってくるのです。
このような好循環が生まれると、黙っていてもお金が自分に流れてくるようになり、お金持ちになるのです。
世の中の大半のお金持ちは、金持ちになるわけではなく、世のため人のために努力した結果として、自然にお金が自分に流れてくるようになるのです。
現代のように、 人生の成功不成功が、保有するお金の量によって計られる世の中にあって、お金持ちになりたい、あるいはもう少しお金が欲しいと望むことは、決して悪いことだとは思いません。
しかし、このような風潮の中でも、欲望を適度に抑える自制心を養うことは必要です。
何故なら、足るを知ることこそ、幸福への唯一の道だからです。