運は呼び寄せるもの
運は、あるとかないとかという性質のものではありません。
運は、呼び寄せるものなのです。
このことを忘れてはいけません。
幸運は、自分自身で生み出すものなのです。
「あの人は運が良い」というようなことを言う人がいますが、他人の成功も自分の不成功も、ことごとく運のせいにするようでは、そこには努力や進歩の余地がなく、したがって成功することもありません。
運が良い人は、おそらく人知れず必死に努力していたのです。
仮に商品の販売をしている人であれば、寝ても覚めても商品のことを考えていたでしょう。
食事をしている時も休憩をしている時も、あるいは同僚と談笑している時も、電車に乗っている時でさえも、商品のことを考えていたかもしれません。
そのひたむきな努力が、幸運を呼び大口のお得意さんを呼び寄せるのです。
それがきっかけで、次から次へと面白いほど商品が売れるようになるのです。
こうして、人は成功するのです。
これをはたから見て運のよい人だと言うのは、成功の秘訣を知らないからです。
成功したいのなら、何でもいいから今すぐ実行に取り掛かることです。
そして、寝食を忘れるほどに、一生懸命に取り組むことです。
寝ても覚めてもそのことが頭から離れないぐらいでないと成功しません。
同時に、動機にも注意が必要です。
利己的な欲望や他人に対する悪意から発したことは、絶対にうまくいきません。
道徳的な観点からみて、何ら恥じることのないものであれば、一心に念じて行動すれば、必ず成功するでしょう。
あの稲盛和夫さんも、異業種から携帯電話事業(KDDI)に参入した時には、私心がないかどうか数か月にわたって考え、参入を決断しました。
要は、動機が自己の利益を図るためではなく、世のため人のためかどうかということを検証したのです。
また、成功したいと念じるだけではダメです。
行動に移らなくてはいけないのです。
夢も願いも心に描いただけでは、実を結びません。
行動が伴ってはじめて実を結ぶのです。