地球上の食べ物のうち約70%はミツバチの受粉に支えられています。

アインシュタインは「ミツバチが地上から姿を消すと人類は4年以内に滅びる」と語っています。

ミツバチは花から花へとミツ(蜜)を集める傍(かたわ)ら受粉を手伝っているため、様々な野菜や果物などの実がなります。

その実を食べた動物たちの糞(ふん)に紛れて大地に種が落ち、芽が出ることで森が維持されていきます。

その森は酸素を生み出すとともに、土壌にたまった水が栄養素と一緒に染み出て川から海へと注がれ、その栄養素でプランクトンが育ち、魚介類の餌(えさ)になります。

その一方で海の水が蒸発して雲ができ、雨を降らせて大地や生きものを潤(うるお)します。

ミツバチがいなくなってしまうと、こうした循環がストップしてしまうのです。

実際にミツバチの数が減っていて、2008年の時点で北半球のミツバチの数が3分の1程度になったという報告もあります。

もしこのままミツバチの減少が続けば、いずれ食糧危機が訪れます。

その兆候はクマやイノシシが人里に出てきていることにも表れています。

原因はミツバチの減少に伴って森の中でわずかしか受粉が行われていないことにあり、食料となる木の実などが著しく減っているからです。

ミツバチが減っている理由は主に2つあります。

1つは農薬です。

中でもネオニコチノイド系農薬はミツバチの脳神経をダメにして死滅させてしまいます。

もう1つの理由が温暖化に見られる気候の変化です。

昔は春夏秋冬がはっきりしていましたが、いまは冬でも冬らしさが薄れてきています。

ミツバチにとって冬越しというのは大きな試練なのです。

そのため、ミツバチたちは体を寄せ合って、羽を震わせながら巣の中を34度に保って桜の開花の時期をじっと待ちます。

ところがまだ冬の最中に暖かい日があるとミツバチは動いてしまいます。

ところがまたガクンと寒くなるので、その際に力尽きて死んでしまうのです。

このまま手をこまねいていれば、日本では10年もかからずにミツバチがいなくなってしまうかもしれません。

日本はミツバチが減少する条件が揃ってしまっているのです。

(参考;『致知』7月号)