死後の世界での生活(4)
死後の世界には経済問題がありません。
社会問題がありません。
人種問題がありません。
身体ではなく魂が関心のすべてだからです。
魂には白も赤も黄も黒もないのです。
界層というものがあり、そこに住む者の進化の程度に応じて段階的な差ができています。
死後に落ち着く先は、地上で身につけた霊的成長に見合った界層であり、それより高いところには行けません。
行きたくても行けません。
また、それより低いところでもありません。
行こうと思えば行けますが、何らかの使命を自発的に望む者は別として、好んで行く者はいないでしょう。
霊的意識が深まるにつれて、自分に無限の可能性があること、完全への道は果てしない道のりであることを認識するようになります。
同時に、それまでに犯した自分の過ち、為すべきでありながら怠った義務、他人に及ぼした害悪等が強烈に意識されるようになり、その償いをするための行いに励むことになります。
埋め合わせと懲罰の法則があり、行為の一つ一つに例外なく働きます。
その法則は完全無欠です。
誰一人としてそれから逃れられません。
見せかけは剥ぎ取られてしまいます。
すべてが知れてしまうのです。
ということは、正直に生きている人間にとっては何一つ恐れるものはないということです。
難しい問題がなくなってしまうわけではありません。
解決すべき問題は次から次へと生じます。
それを解決することによって魂が成長するのです。
何の課題もなくなったら、いかなる意味においても”生きている”ということにはならなくなります。
魂は陽光の中ではなく嵐の中にあってこそ自我を見出すものなのです。
(参考文献:シルバーバーチの霊訓(10))