日本卓球女子ナショナルチーム村上前監督のお話
2016年夏のオリンピック(リオ)で、日本女子卓球界に2大会連続となる団体での銅メダル獲得を成し遂げた日本女子ナショナルチーム村上前監督が、メダルを獲る人と獲れない人の差について、次のように語っています。
これまで私は福原愛や石川佳純(かすみ)をはじめ、数多くのトップ選手を見てきました。
選手は皆、オリンピックでメダルを獲りたいといいます。
だが、その中で達成できるのは4年に1度、たった3人しかいません。
メダルを獲る人と獲れない人の差はどこにあるのか。
最初の分かれ目は、本気で思っているか、口先だけかです。
次に、本気で思っている人は行動します。
口先だけに人は行動しません。
そして最後は、途中で諦めないこと。
誰でも目標達成に向かって努力していれば、どこかで「ああ、もう無理かな」と思う時があります。
しかし、そこで諦めずにやり続けた人のみがメダルを手にできる。
さらに、支えてくれる人が多ければ多いほど、達成する可能性は高まります。
実力が拮抗している中で、最後に勝敗を決するのは目に見えない思い、周囲の応援がどれだけ多いかなのです。
何の世界でも、実力と運さえあれば、一旦は成功を手にすることができるでしょう。
しかし、より長く、より高く成功するためには、自分を支えてくれる仲間、味方がどれだけ多くいるかに尽きると思います。
ですから、周囲に対して感謝できない人は成功し続けることはできません。
このことはスポーツのみならず、あらゆる職業の人に共通する成功の条件ではないでしょうか。
(引用:人間学を学ぶ月刊誌『致知』2017年1月号より)