感謝の心をもって生きる
感謝とは、「ありがたく感じて謝意を表すこと」と、広辞苑に記載されています。
「ありがたい」を漢字にすると「有難い」です。
有ることがそうそう起こり得ないような良い状況に、謝意を表すことと言えます。
そうすると、そうそう滅多に感謝することはないということになってしまいますが、実はそうではありません。
私たちは、そもそも生まれてきたことが奇跡に近いことであり、毎日朝起きることも奇跡に近いことです。
私たちは、1億以上の精子の中のたった1つの精子が卵子と結合した結果、生まれてきたのです。
私たちの心臓や肺は、私たちが眠っているときでも活動を続けているからこそ、夜寝て朝目覚めることができるのです。
私たちが、心臓や肺の動きをコントロールしているわけではありません。
決して、当たり前のことではなく、とても有難いことなのです。
世界を見渡せば、食事すら満足に取れない貧しい人が大勢いる中で、毎日仕事があり収入をいただけること、ご飯を食べられること、夜寝る場所があること、自分を産み育ててくれた親、自分の生活に潤いを与えてくれる子供など、日々の生活の中に有難いという感謝の心を持つことは、数えきれないほどあると思います。
でも、この感謝の心は、平々凡々と満たされた生活をしているうちは、なかなか身につかないものです。
特に、今の日本のように衣・食・住が満たされていると、それが当たり前のように感じられてしまうのもやむを得ないと思います。
でも、これだけ衣・食・住が満たされた今の日本人が幸せかというと、そうでもないと思います。
物質的には満たされていても、精神的には満たされていないからです。
日本で自殺する方が多いのも、そこに原因があると思います。
そして、精神的に満たされるようになるためには、日常の些細なことにも有難いという感謝の心を持つことができるようになることが大切です。
感謝の心を持つには、精神的に成長する必要があります。
逆境を経験し、苦しみ悶えながら「自分はなぜこの世に生まれてきたのか」、「何のために生きているのか」というようなことを真剣に考え追及する中で、本などから先人の教えなどを学び、少しずつ人間として精神的に成長をすることで感謝の心が育まれるのだと思います。
人間として成長し精神的に成長すると、あらゆることに有難いという感謝の心を持つことができ、幸せな人生を生きることができるようになるのです。