心の才能
人間学を学ぶ月刊誌『致知』2016年12月号で、シンクロナイズドスイミング日本代表ヘッドコーチの井村雅代さんが伸びる選手はどこが違いのかという質問に次のように答えています。
人の言葉を信じてくれること。
やっぱり、心にシャッターを下ろす子はダメです。
人の話を聞く時は、耳で聞き、頭で聞き、心で聞かないとダメなんですね。
耳で聞いてても心のシャッターを下ろしている子はあかん。
選手にははっきり言うんです。
「あなたはいま心のシャッターを下ろしているから、もう言うのをやめる」って。
いくら言っても入りませんから。
それは、その年になるまでの教育環境にも大きく左右されますね。
人間は信じるに値するという考えのもとに育てられたかどうかです。
もう一つ大事なのが、「心の才能」です。
自分で限界を決めないこと。
できないことにぶつかった時に心の才能のある子は、もう無理だと考えるんじゃなくて、「ああ、私の努力が足りなかったんだ。だったらもっと努力しよう」と素直に思って、1ミリでも自分を高めようとする。
別の言い方をすれば、しつこいんです。
この頃、とみに思うのは諦めるのはいつでもできるということ。
だから諦めたらあかん。
諦めたらもう終わりだって。
でも、そこで頑張り続けたらそれが当たり前になる。
当たり前になったら、また前に行くんです。
だから自分で限界を決めたらダメ。
自分の可能性を信じなさい。
思わぬ可能性が自分には秘められているんだよって。
ですから、心の才能があって、心のシャッターを開けていたら、人って変われますよ。
そして、そういう自分を助けてくれる人は世の中にいっぱいいるんです。