通販ショッピングでお馴染みのジャパネットたかたの創業者にして、サッカークラブ「V・ファーレン長崎」の社長就任からわずか半年でJ1昇格へ導いた高田 明さんの語録です。

人間って年齢は関係ないんですよ。

私は世阿弥の「初心忘るべからず」という言葉がすごく好きなんです。

初心って普通は若い時の気持ちだと思うんですけど、50歳の初心、60、70、80、90、100歳の初心と、生きていれば初心はずっと変化しながら積み上がっていく。

その中で、最後を迎える時が集大成だと。

私は来年(2018年)70歳になりますが、70にしてますます元気です。

命はいつ終えるかわかりません。

でも、80になっても90になっても、初心を抱いて生きることが生きがいに繋がるんじゃないかと思います。

生きている限り、夢は常にエンドレスです。

個人も企業も、人を感じる心を持たなきゃいけないと思います。

通販の場合、お客様との最初の接点は電話です。

私がいくらテレビでいいことを伝えても、コールセンターのオペレーターの対応が悪かったら絶対に買っていただけません。

そのオペレーターに一番求められるスキルは、マニュアルに書いてあることではなく、「相手が何を求めているか」っていうことを感じる心なんです。

こういう例があります。

ハンバーガーショップで小学生のお子さんが1人でハンバーガーを10個買いに来た時に、店員がマニュアルどおりに「店内でお召しあがりですか、お持ち帰りですか」って聞いてしまったと。

「相手が何を求めているか」という視点を持つことはすごく大事ですよね。

それがひいては企業の繁栄につながります。

人に何かを伝えるためには、情熱、パッションが要ります。

それなくして絶対に伝わらないです。

伝える時には非言語の目がしゃべり、表情がしゃべり、手がしゃべり、指がしゃべり、全身がしゃべる。

そして、情熱を持って語り続ける。

これが一番大事な部分じゃないかと思います。

私は一所懸命やらなかったことを失敗だと思っているので、やってダメだったことは失敗じゃないんです。

やっぱりプロセスが大事。

結果はうまくいくこともあるし、うまくいかないこともある。

そこで工夫改善を繰り返していけば、いつの間にかうまくいくことが重なってくると思います。

一所懸命、悔いのない瞬間、瞬間を生きていく。

くよくよしても始まらないから、シンプルに物事を考える。

そういう生き方を貫(つらぬ)いてきました。

600年以上前に、世阿弥が書いた『風姿花伝』に「秘すれば花」という言葉があります。

観客は予想もしていないようなことに感動するものであり、結果を予想させないように演じるのが芸であると。

私はこの言葉がすごく好きで、これまでも常にあっと驚くような新しいチャレンジを繰り返してきました。

いまやらなきゃいけないことを一所懸命やり続けていれば、明日は変わってくるし、「秘すれば花」のアイデアも出てくる。

それが変化に対応し、活力を生み出していく秘訣だと信じています。

(参照:『致知』2月号より)

ジャパネットタカタの創業者の高田さんという方は、本当に一所懸命に生きてきた人なんだなということがよく伝わってきます。