イチロー選手の言葉
侍ジャパンの監督を務めた小久保裕紀さんが、イチロー選手について忘れられない思い出があると『毎日新聞』に書いていました。
小久保さんはプロ二年目に本塁打王を獲得しました。
しかし天狗になり、翌シーズンは散々な結果に終わりました。
一方、イチロー選手は3年連続の首位打者へ驀進(ばくしん)中でした。
その年のオールスターゲームでのことです。
外野を二人でランニング中に小久保さんはイチロー選手に聞きました。
「モチベーションが下がったことないの?」
すると、イチロー選手は小久保さんの目を見つめながら「小久保さんは数字を残すために野球をやっているんですか?」と言いました。
イチロー選手はさらに続けました。
「僕は心の中に磨き上げたい石がある。それを野球を通じて輝かせたい」
小久保さんはなんと恥ずかしい質問をしたのかと、顔が赤くなりました。
イチロー選手の一言で「野球を通じて人間力を磨く」というキーワードを得たそうです。