コナン・ドイルのシャーロック・ホームズ第二作「四つの署名」の出版元として知られるリピンコット社を創業したジョン・リピンコットが、書籍販売のコツを次のように語っています。

たいていの書籍の販売は、お客様の家を訪問して「奥様、この素晴らしい本をお子様にいかがでしょう!」と紋切り型の口上でいいます。

そうすると、玄関に出てきた主婦は、10中8、9「間に合っています」とか「要りません」といって、販売員の鼻先でぴしゃりと戸を閉めるに違いありません。

ところが、リピンコットはまずこういいました。

「奥様、お宅のお坊ちゃんは、これこれの学校にお通いになっているそうですね」

すると、主婦は相手が販売員だとわかっていても、事実であれば「ええ、そうですが・・・」と答えます。

これで販売員は、とにかく相手に「イエス」といわせることに成功したわけです。

その主婦が最終的に本を買ってくれるかどうかはわかりませんが、販売員としてみれば、頭から「ノー」といわれて門前払いを食わされないだけでも、将来の交渉の余地が残っていることになります。

リピンコットは、それを一応の成功と考えました。

「相手にイエスといわせることは、相手に好感を抱かせた証拠であって、やがて相手を説得し得る機会をつかめるものです」

とリピンコットはいっています。

そして、こういう説得方法をいろいろ工夫して、大書籍出版社の創業者となったのです。

(参照:あの斎藤一人さんが「7回読みな」と勧めた「人生を創る言葉」

この相手に「イエス」と言わせる話法は、本の販売だけでなくいろいろな販売に活用できると思います。